第4回 感動するメロディの秘密とは?

2025年5月26日

〜“口ずさみたくなる旋律”には理由がある〜

こんにちは。「ゼロから始める作曲講座コラム」第4回です。
前回は、「楽譜が読めなくても作曲できる」という話をしました。
今回は、いよいよ作曲の本丸とも言えるテーマ――

「どうすれば、感動的なメロディが作れるの?」

についてお話ししていきます。


■ “感動するメロディ”って、どんなメロディ?

私たちが「いい曲だな」と感じるとき、
それは単に音が並んでいるのではなく、

  • 感情が動く
  • 映像や記憶がよみがえる
  • 口ずさみたくなる

といった心の反応が起きているからです。

つまり、“感動するメロディ”とは、人の心に共鳴する旋律だと言えます。


■ メロディを良くする3つの要素

感動的なメロディには、次の3つの共通点があります。

① シンプルで覚えやすい

複雑な音の並びよりも、小学生でも覚えられるような音形の方が、心に残ります。
たとえば、「きらきら星」や「Let It Be」のサビ。どれも簡単で覚えやすいですよね。

✔︎ ポイント:同じフレーズのくり返しがあると、印象に残ります。


② 言葉とのリズムが自然

「メロディ」と「日本語/英語のイントネーション」が合っていると、歌いやすく、心地よい曲になります。

たとえば、「ありがとう」「さようなら」「がんばって」などの語尾は、自然に音が下がる傾向にあります。

✔︎ ポイント:言葉の“抑揚”とメロディの“動き”が一致しているか?


③ 感情の起伏とリンクしている

楽しいときには音が跳ね上がり、悲しいときには音が下がっていく。
感情とメロディの動きが連動していると、聴き手の心が動きます。

実はこれ、人間の話し方と一緒です。

  • 「うれしい!」→ 高くなる
  • 「残念…」→ 低くなる

メロディも“声の感情表現”と考えると、ぐっと作りやすくなります。


■ 名曲のメロディを“分析して真似る”ことから始めよう

作曲初心者にとって、一番の近道は
好きな曲のメロディを耳コピして、なぜ印象に残るのかを考えることです。

「Aメロとサビでどんな差がある?」
「サビの最初の音、跳ね上がってない?」
「この言葉に対して、この音はぴったりかも!」

と感じられるようになれば、メロディ感覚がぐんぐん育ちます


次回予告:「コード進行で曲の世界観は決まる」

次回は、メロディと並ぶ重要要素「コード(和音)」について。
どんなコード進行が“切ない”や“明るい”を作っているのか?
そして、4つのコードだけで曲ができるという驚きの事実もご紹介します!


🎵 本日のミニワーク

  1. 好きな曲のサビだけを耳コピしてみましょう(鼻歌でもOK)
  2. なぜこのメロディが印象的なのか? 3つの視点で分析してみてください:
  • 覚えやすさ
  • 言葉との相性
  • 感情とのつながり