第4回 感動するメロディの秘密とは?
〜“口ずさみたくなる旋律”には理由がある〜
こんにちは。「ゼロから始める作曲講座コラム」第4回です。
前回は、「楽譜が読めなくても作曲できる」という話をしました。
今回は、いよいよ作曲の本丸とも言えるテーマ――
「どうすれば、感動的なメロディが作れるの?」
についてお話ししていきます。
■ “感動するメロディ”って、どんなメロディ?
私たちが「いい曲だな」と感じるとき、
それは単に音が並んでいるのではなく、
- 感情が動く
- 映像や記憶がよみがえる
- 口ずさみたくなる
といった心の反応が起きているからです。
つまり、“感動するメロディ”とは、人の心に共鳴する旋律だと言えます。
■ メロディを良くする3つの要素
感動的なメロディには、次の3つの共通点があります。
① シンプルで覚えやすい
複雑な音の並びよりも、小学生でも覚えられるような音形の方が、心に残ります。
たとえば、「きらきら星」や「Let It Be」のサビ。どれも簡単で覚えやすいですよね。
✔︎ ポイント:同じフレーズのくり返しがあると、印象に残ります。
② 言葉とのリズムが自然
「メロディ」と「日本語/英語のイントネーション」が合っていると、歌いやすく、心地よい曲になります。
たとえば、「ありがとう」「さようなら」「がんばって」などの語尾は、自然に音が下がる傾向にあります。
✔︎ ポイント:言葉の“抑揚”とメロディの“動き”が一致しているか?
③ 感情の起伏とリンクしている
楽しいときには音が跳ね上がり、悲しいときには音が下がっていく。
感情とメロディの動きが連動していると、聴き手の心が動きます。
実はこれ、人間の話し方と一緒です。
- 「うれしい!」→ 高くなる
- 「残念…」→ 低くなる
メロディも“声の感情表現”と考えると、ぐっと作りやすくなります。
■ 名曲のメロディを“分析して真似る”ことから始めよう
作曲初心者にとって、一番の近道は
好きな曲のメロディを耳コピして、なぜ印象に残るのかを考えることです。
「Aメロとサビでどんな差がある?」
「サビの最初の音、跳ね上がってない?」
「この言葉に対して、この音はぴったりかも!」
と感じられるようになれば、メロディ感覚がぐんぐん育ちます。
次回予告:「コード進行で曲の世界観は決まる」
次回は、メロディと並ぶ重要要素「コード(和音)」について。
どんなコード進行が“切ない”や“明るい”を作っているのか?
そして、4つのコードだけで曲ができるという驚きの事実もご紹介します!
🎵 本日のミニワーク
- 好きな曲のサビだけを耳コピしてみましょう(鼻歌でもOK)
- なぜこのメロディが印象的なのか? 3つの視点で分析してみてください:
- 覚えやすさ
- 言葉との相性
- 感情とのつながり